えんじょるの

現役ケアマネジャーが現場目線で考えた、買い物弱者問題を解決するITシステム「えんじょるの」と高齢化社会の話をします!あと時々脱線ネタも(^-^)

お出かけ付き添い「えんじょるの」チャレンジ始めます

お出かけ付き添い「えんじょるの」、正式には、

「外出付添いボランティアマッチングサービスえんじょるの」

いよいよ本格的に実現に向けて動き出そうと思っています。

 

この仕組みは、今運用している「買い物ボランティアマッチングサービスえんじょるの」のシステムを応用して作る新システム。ナント既に特許も出願済み。

 

このシステムを簡単に言うと、高齢者が電話着信を入れると一斉に近所の登録ボランティアにメール配信をして、翌日2時間程度の外出に自家用車で付添ってくれるボランティアを募集するというもの。謝礼は一回1000円。午前中用と午後用の電話番号が用意されており、高齢者は希望する方に電話着信をいれるという仕組みです。

 

この仕組みができれば、高齢者はスーパーに買い物に行って食品を自分で選んだり、銀行に行ってお金をおろしたり、役場の手続きをすることができるようになります。しかもボランティアが車で無償送迎をしてくれて、外出先でも付添いをしてくれるので安くて便利で安心。高齢者の生活の困りごとを殆ど解消できてしまうのです。

 

この仕組みを実用化する為の現時点での課題は、

1 システム開発費の調達

2 「道交法上の許可登録不要のボランティアによる送迎」を行うための行政との連携

3 交通事故の保証体制の確立

 

でもまずは、何と言っても優先は「1 システム開発費の調達」です。

そこで今私は様々な補助金や助成金を探しています。しかしなかなか該当するものがありません。

そこで、こうなったらアノ手を使おうかと考えています。

そう、アノ手とは・・・もう一度チャレンジしようかと思っているのです。

クラウドファンディングに!

今度は目標500万円!

 

投資をしてくれた方へのリターンとしては、特許権の一部を差し上げちゃう予定です!

どういう事かというと、例えば10万円の投資をしてくれたら、特許権の一部として売上の0.3%を毎月プレゼントするというもの。これ、ベストのシナリオ通りに売上が伸びれば、ナント年間100万円以上の収入になるのです。10万円の投資で、年間100万円の収入が毎年ですよ!

なんて、詐欺まがいの投資話みたいな感じですが、私の気持ちとしては「支援してくださった方には損はさせない!」と本気で考えています。

とまあこんなことを考えていますので、今回も再び特許を取るぞ~!

 

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今回はこのクラファンでいこうかなぁと思っています。

 

ホームページが更新されました!

えんじょるののホームページが久々にリニューアルしましたよ!

一般社団法人生活互助支援の会のホームページもリンク先から初披露です。探してみて下さいね~

ところで、このブログ始めてからもうすぐ2年半になります。まさかこんなに続くとは思っていませんでした。一番最初に始めたのが、2019年の3月。「えんじょるの」を佐久市のナナーズ(食品スーパー)でこれから開始するという時に、自分自身の記録用に始めたブログなのです。

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懐かしのナナーズ

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ナナーズ店内の特設ブース


という事は、2年半「えんじょるの」はこの世から消えずに続けてこれたという事ですね。これも皆様のおかげです。感謝です。

これからも宜しくお願いします!

夢物語には・・・しない!

 

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      ジョンレノン Imagine  より

 

「人々の助けあいだけで買い物弱者問題を解決したい!」

私は今まで、あちこちのプレゼンテーションで大勢の人にこう言ってきました。

でも帰ってきた反応はと言うと…

そんな夢物語、今どき小学生でも言わないよ。

老人をだます奴らが多いのに、知らない人を信用なんてできる訳ない。

皆自分の生活が精一杯で、人助けする人なんていないよ。お金だよお金!

なにか事件が起きたら、あなた責任とれるの?

私はこんな仕組み、お年寄りには勧めない。騙されるに決まってるから。

ナントも厳しいお言葉……でもそのお気持ちよく分かります。

人は心の中に善意を持っています。あなたも目の前で困っている人を見たら、「助けてあげたい」と多少なりとも思いませんか?でもそれらの善意はなかなか行動に繋がらない。大勢の人が心の中で思っても、実際に手を貸す人はグッと少なくなる。

私はここが凄く「もったいない!」と感じます。ここでサッと行動に移せる人を増やす事ができれば、世の中少しは変わるんじゃないかと。

そこで私は3年前、「善意を行動に移す人を増やす実験」をしようと考えたのです。ある仮説を立てて。

その仮説とは、

「人々が善意を行動に移さないのは、行動に移しづらい社会環境があるからである。だから、手軽に行動に移せる環境(仕組み)さえあれば、そこにはたくさんの「行動」が生まれるはず。そしてその「行動」は社会を動かし、多くの社会問題を解決して、やがて今よりも暮らしやすい社会を作りだすに違いない!」

と言う仮説です。

そう、つまり「えんじょるの」はそれを証明する為の大きな社会実験でもあるのです。

「えんじょるの」は私が知恵を絞って考えた「善意を手軽に行動に移せる仕組み」です。だから私にとって「えんじょるの」を世の中に広げて買い物弱者問題を解決することは、この仮説を証明する事になるのです。

世の中には「老人をだます人」がいるのは確かです。でも「助けたいと思っている人」の方が圧倒的に多いと私は思っています。私はその存在をこの目で確かめたいのです。 

 

人々が気軽に善意を発揮できる社会を作りたい。

人の優しさで救われる人たちを一人でも増やしたい。

そして私自身がこの世は良い所だと感じたい。

だから私は、絶対に「えんじょるの」を夢物語にはしない!

 

 

 

涙あふれる時間

8月1日、マキ奈尾美さんのコンサート「命ある限り輝いて」が、軽井沢大賀ホールで開催されました。

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大賀ホール

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大賀ホールステージ


マキさんの歌とピアノ、そして聴く人の共感を誘うMC。

…やはりどれも一流です。

マキさんが歌った歌は、イタリア、ギリシャ、韓国、中国、ロシア、アルゼンチン、スペイン、日本など世界中の歌。しかも古代、中世、近代と時代もまちまち。

でも不思議な事に、どの歌に対しても現代の日本で生きている私が共感できるのです。こんなに、場所も時代も違うのに。

コンサートの間、私は忘れていた懐かしい記憶をめぐる旅をしている様な感覚で、 

「もしかして、人類って皆繋がっているのかも…」

そんな事を思いながら聴いていました。

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アカペラで歌うマキさん

そんな不思議な時間のなか、ついに私が一番楽しみにしていた曲が始まりました。

その曲の名前は、「ユルラン」

私が中学生の頃、若年性アルツハイマー病になった母。その母への想いを歌詞にした曲です。

実は、私はこの昔の辛い記憶を二度と思い出したくないと思いながら人生を過ごしてきました。しかし昨年この歌の歌詞を作り出してから、当時の私と母の苦しみを、今もどこかで同じ思いで苦しんでる人を勇気づける為に完成させたい、と思うようになって来たのです。一言一言の言葉から出てくるニュアンスをつなぎ合わせながら、当時の私の気持ちに一番近い詩を探していく。何度も何度も書き直し、考え抜いた歌詞です。

そんなことを思いながら、聞いた「ユルラン」。マキさんのMCも絶品で、まるで当時の私の状況が目の前に広がるようでした。

するといつの間にか私の隣の席には、今の私と同じ48歳の、発病当時の母が座っていて、一緒に歌を聞いているような気がしました。

「お母さん、マキさんがお母さんの歌を歌ってくれているよ。僕たちが苦しんでいたあの時の事が、多くの人を慰める歌になったんだよ。」

 歌の途中からそんな想いが溢れて来て、涙が止まりませんでした。

 

マキさん、本当にありがとうございます。

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ユルランを歌うマキさん

マキさんが歌う「ユルラン」こちらからも聞けます。

www.youtube.com

 

初!共同記者発表会

7/29に御代田町社会福祉協議会の講堂で共同記者発表会を開催しましたよ〜。

日本で初めて社会福祉協議会が「えんじょるの」を運用開始することを、メディアの方々にお伝えしてきました。

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集まってくださったメディアは新聞社3紙、ケーブルTV局1社。他にも新聞社2社から「参加できないけど個別取材をしたい」と申込を頂きました。

昨日早速、信濃毎日新聞の記事になりましたよ^_^

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広がれ〜えんじょるの!

 

28カ月間の感謝を込めたご報告

皆様に感謝を込めたちょっと寂しいご報告です。

この度、佐久市小諸市軽井沢町にて運用している買い物ボランティアマッチングサービス「えんじょるの」を、令和3年8月31日をもって休止することにいたしました。

 なお9月以降は御代田町社会福祉協議会「えんじょるの」として御代田町限定にて再出発して参ります。

地域の助けあいによる買い物弱者問題の解決を目指し、28カ月(2年4カ月)に渡り個人でシステムの普及に取り組んで参りましたが、これ以上、今行っているすべての地域にて無償でサービスを提供し続けることは困難と判断しました。

皆様には長きにわたり温かい応援を頂き心より感謝申し上げます。そして、この28カ月の間に「えんじょるの」を通じて出逢い、そして協力してくださった登録ボランティアの皆様、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

そして今は天国におられる軽井沢町のHさん。ほぼ毎週「えんじょるの」で買い物を頼んでくださいましたね。Hさんのおかげで、「地域の助け合いがあれば買い物弱者問題が解決できる」ことを証明できました。たくさん「えんじょるの」を使って下さりありがとうございました。

今後は御代田町社会福祉協議会がこのシステムを使って、新たなチャレンジを引き受けて下さいます。私も精一杯お手伝いさせて頂くつもりです。今後ともよろしくお願いいたします。

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28カ月前に初めて作ったチラシ

 

 

募集チラシが完成!

昨年クラウドファンディングで大勢の方からご支援を頂いた資金で、ようやく募集チラシが完成しました。

8月半ばに御代田町の全戸にポスティングします♪

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そして8/10には御代田町社協の広報誌にも挟んで回覧板に載せます。

更に7/29には、御代田町社協にて、共同記者会見を開催します〜!既に格マスコミには案内済み。さぁ、一体どれだけのメディアが集まるのか?

 

思えば2018年から3年間ずっと1人で「えんじょるの」を運営して来ました。沢山の応援を頂きながらも、何度も「もうダメだ、もうやめよう」と諦めかけた時にいつも、思った事。

「もし今日が人生最後の日だとしたら、何をしたいか?」

その時思った事はいつも、「えんじょるの」を終わらせる為ではなく、一歩でも前に進めるためにこの1日を使いたいという事でした。

そんな精神的にもギリギリの中で、力を絞り出すようにしてやっていた昨年の秋頃。そんな時に訪れた大きな転機。

それは、宇都外務副大臣と三原厚生労働副大臣へのプレゼンでした。厚労省副大臣室で寝ずに用意した資料で説明をしたあの日から色々なチャンスが続き、社協地域フォーラムでのプレゼン、協力企業との提携、地方議員勉強会での講演と続いて、とうとう今回御代田町社協という公的な組織の事業として動き始める事になったのです。

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厚労省副大臣

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社協地域フォーラム

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協力企業現る!

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地方議員勉強会



 

こんな日が本当に来るなんて・・・人生って不思議です。

そんな万感の思いを込めたチラシがこちら!御代田町の皆様、見てくださいね〜!

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信濃毎日新聞の取材を受けました!

 

「えんじょるの」を9月から御代田町社会福祉協議会で運用開始するにあたり、先日信濃毎日新聞に取材をして頂きました。

私の人生で新聞取材を受けるのは、数えてみたらこれで10回目。一番最初は社会人アメフトで優勝した時。後の9回はえんじょるの関係。

いやぁ、驚いたなぁ。10回も・・・

初めて取材を受けた時は緊張でガチガチでしたが、最近は多少なりとも取材を受けるのが上手くなってきたような気がします。

上手くなってきた・・・?

違うな・・・

正確に言えば、

何を聞かれるか予想できる様になったので、取材前の資料の準備が上手になっただけです。(笑)

近々記事になりますので、その時はご紹介させて頂きます。

 

さて今回は私一人で取材を受けましたが、実はさらに凄いお知らせがあります。

ナント。今月7/29に御代田町社協と私とで一緒に共同記者発表を行います。先日、御代田町社協から各報道機関に記者発表の案内も送付済み。折角なので「えんじょるの」を採用した全国初の社協として、猛烈にアピールしちゃいましょう!という訳なのです。

ところで少し話が変わりますが、先日の取材の時に新聞記者の方が言ってましたが、御代田町って今すごく熱いらしいですよ。

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今、軽井沢に移住してくる若い世代がとても多いのですが、その隣町である御代田町もとても人気エリア。小学校の近くの物件なんかすごく人気があって、すぐ売れてしまうそうです。

その記者の方が仰るには、軽井沢はすでに文化スタイルが出来上がっていてそれなりに窮屈な所があるのだけれど、御代田町はとても自由な空気があって、特に若いフリーのクリエイター系の方がどんどん増えているそうです。

そういえば、御代田町社会福祉協議会がはじめた「ライ麦ストロープロジェクト」も、北欧から移住してきた、クラフト作家の上原 かなえさんが代表をしているって聞いています。町長も3年前に移住してきた人だし、私自身も11年前に移住してきましたし。

確かに多いな・・・移住者。

MIYOTAライ麦ストロープロジェクト | 御代田町社会福祉協議会

 

 何だかここから新しいことが始まる予感がします!(^^)!

イタリアで広島の平和の鐘!君が代も⁉︎

今年もイタリアで行われる広島・長崎の原爆被害者追悼式。

式典の始めでは、憲兵音楽隊が君が代を演奏し、広島の平和の鐘の音が響き渡る。

イタリアでこんな事してるの知ってましたか?本当の話なんですよ。コロナ禍で大変な中、私達の先祖を弔ってくれるイタリア人の皆さんに感謝ですね。

そしてこれは、毎年単身イタリアに渡航し日本人として感謝の気持ちを伝えてきた、音楽家のマキ奈尾美さんの新聞記事です。本日掲載!↓↓↓

https://www.asahi.com/amp/articles/ASP7H6QPLP79UOOB01B.html?ref=amp-photof:id:enjorno:20210716171040j:image

NHKの取材を受けました!

昨日、首都圏NHKの方がヤングケアラーの体験談の取材に来てくれました。

来てくださったのは、記者の女性Uさんとカメラマンと音声担当の男性2人。

最初は私の仕事風景の撮影でした。普段働いている机の前にカメラマンと音声さんが機材を構えて、何だか物々しい雰囲気。ドキドキしながら彼らの動きを見ていると、カメラマンの方が私にごっついカメラを向けながら、

「さぁ、普段通り仕事してくださいね。」

って・・・ムリ〜!

f:id:enjorno:20210713225622j:image外車が買えるくらい高いカメラだそうです

 

それでも平常心を装いながら、緊張ガチガチでパソコン入力作業してみても、入力ミス、delete 、入力ミス、delete の繰り返し・・・何も進まない〜!

よし、こうなったら電話だ。という訳でヘルパーさんや訪問看護師さんに、特に急ぎではない要件で電話して、サービス内容の再確認!・・・みんな忙しいのにゴメン~!

さぁ、もう電話する先が見当たらない!どうしよう?そうだ、こんな時はミーティングだ!という訳で、急遽他の2人のケアマネを近くに集めて利用者の状況確認!・・・2人とも忙しいのにゴメン~!

とまぁ、「一体何やってるんだかっ?」て感じで、あたふたしてる間に仕事風景の撮影は終了。その後は、近くのホテルの会議室に移動してインタビュー開始!

 

ここでは35年前に母を介護していた頃の気持ちを記者のUさんから細かく聞かれて、一つづつ丁寧に答えてきました。こういうの意外と忘れないものですね。つい昨日の事のように覚えています。こちらは特に問題なく終了し、トータル3時間の撮影が無事終了したのでした。

 

最後に9月から御代田町社協で運用開始する「えんじょるの」のチラシをUさんにお渡しして、ちょっとだけアピール。「やっと終わった」…と思いきや、

Uさんがじっとチラシを眺めてたと思ったら、おもむろに私を見て、

「これ少し説明して頂けますか?」「ちょっと、カメラ回して!」

と意外な展開。嬉しい事に,私が「えんじょるの」を説明をするシーンも撮影してくれたのでした。

 

放送はオリンピックの関係で少し先になり、9月頃の予定だそうです。時間は夜6時から7時の首都圏ニュースの中で5、6分放送されるとの事。ナント今回は特別にNHK長野でも流してくれるそうですよ〜。

 

放送日が決まったらブログでもアナウンスするので、良かったら見てくださいね^_^

 

 

動画送付状の撮影会

今日の撮影会は最高でしたよ~

軽井沢はご覧のとおり素晴らしい天気。そんな中、二人の天使が来てくれました。

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今日撮影した動画のテーマは、

「現役ケアマネジャーが、子供からケアマネジメントについて教わる」

です。

 

色々と真面目な質問をぶつけてみました。

「ケアマネジャーに一番大切なことは何ですか?」

「どうやったらうまくケアプランを作れますか?」

「日本の介護保険制度は今後も大丈夫でしょうか?」

 

 

さぁ、二人の先生の答えは~~~

 

爆笑の渦の中で、素敵な時間はあっという間に過ぎたのでした。

近々公表しますので楽しみにしていてくださいね。

さえちゃん、まなとくん、またおいで~!(^^)!

ヤングケアラーの複雑な気持ち

今日は仕事が休みで、この本を読みました。

 

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自分の経験と照らし合わせながら読み進めることができ、共感の嵐!

それにずっと忘れていた35年前の中学生の時のある感情を思い出して、とても懐かしさを覚えました。

その感情とは・・・ナント「恨み」なのです。

それはこんな理由です。

私が中学生の頃、母は若年性アルツハイマー病の症状が強く現れ始めてきており、徘徊、独語、異食、失禁など、生活上の問題が急激に増えてきました。私は、学校から帰ると徘徊している母を探しに行って家に連れて帰ることが日課になっていました。母が行くところは毎回決まっており、一年前まで私たち家族が住んでいた家でした。その家は、私たち家族が何十年も暮らしてきた家でしたが、母が一人で昼間いられなくなってしまった為、やむを得ず近所のおばの家に同居することになり私たち家族は引っ越したのでした。でも母はそれが理解できず、思い出したように以前の家に帰ろうとするのです。そして毎日家を飛び出して元の家まで歩いていくのですが、結局は玄関にカギがかかって入れずに、いつも家の前で途方に暮れているのでした。

そんな母を私は毎日学校から帰ったら家に連れて帰り、夜遅くに父が帰ってくるまで隣の部屋に押し込め、もう出ていかないように母の気配を気にしながら過ごしていました。母がどんなに騒いでも、泣いても、例え失禁していても見て見ぬふりをしながら・・・

当時の私は、家に帰ってもテレビ番組や趣味を楽しむ心の余裕などなく、毎晩隣の部屋で鏡に向かって話をしている母の声を聴きながら、少しでも現実を忘れたい一心で、耳栓をしながら机に向かって勉強をしていました。勉強が好きだったからではありません。勉強に集中している時間が、辛い現実を忘れられる安らぎの時間だったからです。だから毎日食事以外は5.6時間は勉強していたと思います。

そんな風に、家では毎晩母と二人の暗い時間を過ごしていました。ところが、翌日学校に行くと、学校では友人たちが楽しそうに昨夜のお笑い番組やアイドル歌手の話をしている。そんな姿を見ていると、まるで私が過ごしている暗い夜とは別世界の話を聞いているような感覚になるのです。

そしてそこで湧き上がってきた感情が、幸せそうにしている友人たちへの「恨み」だったのです。(自分勝手な逆恨みである事は承知しています)

 

今日読んだ本にも、そのあたりのヤングケアラーの心理が細かく書いてありました。

今でも時々、当時の暗い蛍光灯に照らされている母の不安げな顔と、心の中のネガティブな感情を思い出して何だか胸が苦しくなります。

それにしても、まさかあれから35年後に、こんなヤングケアラーが問題となる時代がくるなんて誰が想像したでしょうか・・・