えんじょるの

現役ケアマネジャーが現場目線で考えた、買い物弱者問題を解決するITシステム「えんじょるの」と高齢化社会の話をします!あと時々脱線ネタも(^-^)

恐怖心の原因は「知らない事」⁉︎

人は誰でも、成長する過程で様々な困難にぶつかったり、自分の力では乗り越えられない壁を経験して「自分の限界」を学んでいきます。

そこで今日は、私が19歳の頃、生まれて初めて学んだ「体力の限界」の話をしますね。

それは防衛大学校の訓練の一環で行われるカッター訓練でした。

カッターと言うのは別名「短艇」(たんてい)と言って、左右の舷に5人ずつ合計10人で漕いで進む手漕ぎボートです。f:id:enjorno:20210224221304j:image当時のカッター訓練の様子(写真左列前から3人目が私)

毎年5月には近くの海で校内カッターレースが行われ、宿舎の中隊(約100名くらいのグループ)ごとに一艇ずつ、合計16艇が出場し優勝を争う競技会があります。

 

そして2年生は全員このカッター要員となり、レースに勝つために約1ヵ月間地獄の訓練をするのです。訓練の指導者は、4年生。

ちなみに防衛大学校は、上下関係が非常に厳しく、当時4年生は神様、3年生は人間、2年生は猿、1年生はゴミなどと揶揄されてました。f:id:enjorno:20210224221413j:image下級生を指揮する4年生時の私

 

さてこの訓練、一体どんな訓練かと言うと…簡単に言えば「しごき」。早朝、昼休み、夜に集合させられて、とにかく、走る、筋トレ、走る、筋トレの繰り返し。(ちなみに全寮制なので逃げられません😅)

そして毎日夕方は海に出て、漕いで漕いで、漕ぎまくる。櫂(かい)と呼ばれるオールを持つ手の皮はズルムケ血だらけ、カッターの座席にこすれてお尻の皮もズルムケ血だらけ。それでも漕ぐ!

毎日悲鳴のような叫び声をあげながら体がもう1歩も動けなくなる状況まで連日のように追い込んだ1ヵ月間。そんな過酷な訓練で、私は人生で初めて自分の体力の限界と言うものを学びました。

ところで皆さん、人は体力が限界に近づくと体にどんな現象が起きるか知ってますか?

まず、思考が停止します。頭の中は真っ白になって発する言葉も「あ゛〜、あ゛〜」と動物の鳴き声の様になるんです。そして同時に恐怖に襲われるのです。それは自分が経験したことのない領域に足を踏み入れることへの恐怖、「もしかするとこれ以上追い込んだら自分は死んでしまうのかも」という様な本能的な恐怖が襲ってくるのです。

そんな訓練を1ヶ月間毎日やるんです。

 

・・・えげつないでしょ。 

 

でも面白いことに、毎日限界まで追い込んでると、次第に変化が起きてくるのです。

それはどういう変化かというと、限界の状態に慣れてくるのです。

限界の状態に慣れるって・・・???ちょっと異常な感じがしますが。でも、人間ってすごいですよ〜、どんな状況にも適応できるようになっているのですから。

このように限界の状態に慣れてきた次はどうなるかというと、例え体が極限状態にあっても少しずつ思考が働く様になるのです。

 

そうすると体力的な辛さがピークに達した時に、「あ、俺もうすぐ限界点に来る」って冷静に理解できる様になるんですよ。面白いでしょー!(^^)!

 

えっ?そんなことが分かるようになったって、人生では何の役にも立たないって?

 

それが立つのですよ~。一つだけいい事があるのです。

それは、

 

死ぬことへの恐怖が減るのです!

 

どういう事かというと、「これ以上やったら死んじゃう」というデッドラインが意識できるようになるので、逆にそこまで到達していなければ「まだ大丈夫」と安心できるようになるのです。しかもそのデッドラインというのは、はっきり言ってかなりハイレベル。つまり、自分の意志でどんなに体力的に追い込んでも、とてもデッドラインまでは届かないという事が経験として分かるので、それだけで「まだ大丈夫、辛いけど俺は死なない」って安心できるのです。

 

話は変わりますが、よく臨死体験をして死後の世界を垣間見てきた人は、その後死を恐れなくなるといいます。臨死状態に陥った人は、その間、安らぎや開放感を覚えたり、強烈な光を感じたりするようですが、いずれも不快な現象ではありません。そのため、「死は、ただ恐ろしいものではないのかも」と言う安心感が芽生えるからだそうです。

 

このように、「死後の世界を知る」事も、「体力のデッドラインを知る」事も、どちらも「知る」事で未知への恐怖心が無くなっていますよね。

そう考えると、人々の心の中の恐怖の原因というのは、自分で勝手に作り上げた恐怖心なのかも知れません。

知れば安心!簡単な事ですね。

今日はそんな関係ない話でした〜。

 

さて、レースが終わった後は、何が何だかわからずに大泣きしてた事を覚えています(笑)懐かしい若かりし日の思い出^_^